社長のロダン講 ~その9~

平等院の藤
平等院の藤

本日の『ロダン講』は、僕の小旅行記です。今、次のデイサービス開設に向けて準備をしています。「あきず」や「隣」を開設するときもそうだったのですが、利用者さんがその場にいて心地よいと感じる空間を如何につくるか、というのは僕にとって大きな課題であり、毎回大きく頭を悩ませるところなんです。そんな時、机上で考えていても良いイメージやインスピレーションを得ることができず、よくよく外へ出るようにしてるんですね。

 

ということで、今回は藤の見頃を迎えた京都の宇治に行ってまいりました。

 

宇治の本命は、後程紹介するとして、先ず訪れたのは平等院鳳凰堂です。

新緑が目に眩しく、ほんとに爽快でした。

藤棚の藤です。いやぁ~、お見事。可憐で繊細で、なんと嫋やかな佇まい。我が社のスタッフのようです。

どぉ~ん。御大登場~。10円玉の裏側です。見てるだけで、あり難い感じがします。

台湾の方と中国の方の喧騒に挟まれながら進む寺道の風景を藤原摂関政治の末裔は想像できたでしょうか。

 

時代は変わり、人は変わり、世の中も変わる。変わらない建物と新緑の自然を愛でながら、とても不思議な気分になったのでした。

平等院の内観を終えた所にある休憩所の庭です。座っているところは広い軒下になっていて、『内にいながら、外にいる』感じ。今回、求めているイメージです。30分位、ボーっと座ってたかな、癒されたなぁ~。

やはり、宇治ですから「茶蕎麦」です。かすかなお茶の香りが美味でした。


平等院観光を終え、本日の本命へ移動です。鳳凰堂とは一本筋違いの商店街を駅へ向かって進みます。

宇治銘茶の名店『中村藤吉本店』が、今回の本命目的地でした。風にたなびく涼しげな麻暖簾。『隣』の暖簾は、ここからインスパイアされてます。

ただ、本命とは言うものの、上手い宇治金時を食べることが目的ではなく、この店の中庭が今回の目的地なんです。

暖簾をくぐり、回廊を抜けると見事な中庭が拡がっています。うぅ~ん、写真では伝わりにくいな。通路沿いもベンチが設けてあり、向こう側の母屋の縁側も庭に向かって開口しているんですね。軒は広いところと、わざと天井を抜き日差しを確保しているところに分かれており、採光も良く、まさに「室内にいながら外を感じる」場所なんです。

見事な伝い松と庭石。うぅ~ん。大いにイメージを頂戴しました。頑張っていくぞ~。